下水道引き込み工事を検討している方の中には、浄化槽や汲み取り式から公共下水道に変更する人や新築で引き込み工事をしたい方などもおり、工事をしたい事情は人によって様々です。
どのような事情にせよ、下水道の引き込み工事をする前に下水道引き込み工事のメリットやデメリットについて確認しておくとよいでしょう。
今回の記事では、下水道引き込み工事をするメリットやデメリットなどについて、ご紹介していきます。
下水道引き込み工事とは、家のトイレやキッチンなどからでた排水を、下水道の本管に流すための工事です。
下水道引き込み工事とは？
水道管引き込み工事は新築の家を建てる際などに、必要な工事になります。
また、浄化槽や汲み取り式から公共下水道に変更する際も、下水道引き込み工事が必要です。
浄化槽から公共下水道に変更
浄化槽から公共下水道に変更する場合は、下水道引き込み工事が必要です。
浄化槽とは、家ででた排水を微生物の働きにより、浄化し放流してくれる施設のことをいいます。
浄化槽か公共下水道、どちらがよいかはそれぞれメリットデメリットもあるため一概にはいえません。
地域に公共下水道が整備されていない場合は、下水道引き込み工事ができないです。
汲み取り式トイレから水洗トイレに変更
汲み取り式から水洗トイレに変更して公共下水道を利用する場合も、下水道引き込み工事が必要です。
汲み取り式トイレは、別名「ボットン便所」と言われることもあり、汚物をタンクに貯蔵していきます。
定期的な汲み取り作業が必要です。
下水道引き込み工事をするメリット
下水道引き込み工事をするメリットは、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 環境に優しい
- 汲み取り式トイレのように汲み取りする必要がない
- 悪臭の軽減
- 汲み取り式や浄化槽よりも衛生的
- 浄化槽の掃除が必要ない
以下で、それぞれのメリットについて、詳しくご紹介していきます。
環境に優しい
下水道引き込み工事をすることは、環境に優しいということがメリットになる可能性があります。
汲み取り式トイレや浄化槽を利用していて個人で管理している場合、きちんと管理をしていないと汚物が海や川にそのまま流れてしまうことも。
海や川に汚物が流れていけば、魚が住む環境も悪くなり、魚を食べる人間にまで影響を及ぼすでしょう。
下水道引き込み工事をして公共下水道にすることで、環境にも配慮した生活を送りやすいです。
汲み取り式トイレのように汲み取りする必要がない
下水道引き込み工事をすることで、汲み取り式トイレのように汲み取りする必要がないということもメリットとなる可能性があるでしょう。
汲み取り式トイレは、定期的な汚物の汲み取りが必要です。
汚物がタンクにたまってきたら、バキュームカーで吸引してもらいます。
公共下水道を利用すれば、こういった定期的な汚物の汲み取り作業の対応が必要ないです。
悪臭の軽減
下水道引き込み工事をすると、悪臭が軽減できるということがメリットになる可能性があります。
浄化槽の場合、微生物が弱くなると汚物の浄化も難しくなり、悪臭の原因になる可能性もあるでしょう。
また、汲み取り式トイレの場合は、改良されていないトイレですと、悪臭がただよってきてしまう場合があります。
こういった悪臭は、公共下水道にすることで浄化槽や汲み取り式トイレよりも軽減しやすくなるでしょう。
汲み取り式や浄化槽よりも衛生的
下水道引き込み工事をすることで、汲み取り式や浄化槽よりも衛生的になるということがメリットになる可能性があります。
悪臭が発生しやすい汲み取り式トイレや浄化槽は、においにつられて虫が寄ってきやすいです。
公共下水道にすることで悪臭が軽減すれば、虫の発生も軽減できます。
浄化槽の掃除が必要ない
下水道引き込み工事をすることで、浄化槽の掃除が必要ないということがメリットになる可能性があります。
浄化槽の場合、定期的に掃除を行わなければならないです。
蓄積された汚泥などを放置していると悪臭の原因にもなりかねないでしょう。
また浄化槽の機能にも支障をきたす可能性があります。
こういった掃除が面倒くさいという人にとっては、浄化槽の掃除が必要ないという点がメリットになるでしょう。
下水道引き込み工事をするデメリット
下水道引き込み工事をするデメリットは、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 工事費が高額になる可能性がある
- 下水道使用料金がかかる
以下で、それぞれのデメリットについて、詳しくご紹介していきます。
工事費が高額になる可能性がある
下水道引き込み工事をすることで、工事費が高額になる可能性があるということがデメリットになってしまう場合もあるでしょう。
下水道引き込み工事の費用は一般的に30万円～50万円といわれています。
しかし、公共下水道管の公設マスが家の近くにない場合などは50万円以上かかってくる可能性もあります。
場合によっては、浄化槽の工事の方が工事費用が安くなる場合もあるでしょう。
下水道使用料金がかかる
下水道引き込み工事をすると、下水道使用料金がかかるということがデメリットになる可能性があります。
下水道を使用すると使用した水の量によって、毎月使用料がかかるため、たくさん使用すれば使用した分だけ費用がかかってきてしまうでしょう。
下水道につなぐのが義務に？
自分が住んでいる地域に公共下水道が整備された場合は、3年以内に公共下水道の利用に切り替えることが義務です。
家に住み始めた当初は公共下水道が整備されておらず、浄化槽や汲み取り式トイレを利用していた場合でも、家の地域で公共下水道が整備された場合はそちらに切り替える必要があります。
下水道にすることで後々の費用はどうなる？
汲み取り式トイレや浄化槽から公共下水道にすることで後々の費用は安くなるのかといいますと、ケースバイケースになります。
下水道は毎月水道料金がかかってくるため、どのくらいの水の量を使用するのかによって費用は違ってきます。
また、汲み取り式トイレは定期的な汲み取り作業費用、浄化槽は定期的な清掃作業やメンテンス費用などがかかってくるでしょう。
まとめ
下水道引き込み工事をすることは、工事費用が高額になる可能性などが、デメリットになる可能性もあります。
一方で環境に優しかったり悪臭の軽減につながる可能性があったりなど、メリットがたくさんあります。
また、定期的な汲み取り作業や浄化槽の掃除なども必要ないです。
現在、浄化槽や、汲み取り式トイレを利用しているお家で、公共下水道が整備された地域では3年以内に下水道に切り替える必要があります。
下水道引き込み工事をする際は、ぜひ今回の記事でご紹介した「下水道引き込み工事のメリット・デメリット」を参考にしてみてくださいませ。
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