擁壁工事とは何か?工事の費用相場は?
皆さんは擁壁工事という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
あまり聞いたことがないという方も、 擁壁工事をしている場所というのは町中にありますので身近な工事ではあるでしょう。
今回の記事では擁壁工事についてや工事の費用相場についてをご紹介していきます。
これから擁壁工事を検討している方はぜひ参考になさってみてくださいませ。
擁壁工事とは?
擁壁工事とは高低差のある土地で、斜面が崩れないように壁を設置する工事です。
例えば、高低差のある土地で家を建てようとしていて、斜面を擁壁工事せずそのままにしている場合など、雨水などで斜面が崩れてしまったらとても危険でしょう。
高低差のあるところに家を建てると、上に建てられている家の重さで圧力がかかったり、雨水を吸い取った土からの圧力がかかったり、他にも様々な原因により、斜面が崩れてしまう可能性というのがあるのです。
こういった事態をなるべく避けるためにも、 高低差のある場所などではコンクリートなどで壁を作る擁壁工事が必要となってくるでしょう。
擁壁工事という言葉はあまり聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、擁壁工事をした場所というのは町中のさまざまなところにあります。
高低差のある土地でコンクリートの壁がある場所を、皆様も普段見かけたことがあるのではないでしょうか。
私たちが普段生活している場所などでも擁壁工事がされている場所というのはたくさんあるものです。
擁壁工事の種類について
擁壁の素材の種類には大まかに分けると3種類あります。
コンクリート擁壁とブロック積み擁壁、石積み擁壁です。
以下ではそれぞれの擁壁の種類についてご紹介していきます。
●コンクリート擁壁
コンクリート擁壁は、がけに対して直線に壁を作ることができやすく、鉄筋コンクリート擁壁は多く利用されている擁壁です。
直線に壁を作れるということは、 土地の面積も有効に使いやすくなるでしょう。
●コンクリートブロック積み擁壁
コンクリートブロック積み擁壁の工事とは その名の通りコンクリートブロックを積んでいき擁壁を作っていく工事のことをいいます。
コンクリートブロック積み擁壁は、コンクリート擁壁よりも比較的工事費用が安い傾向にあるでしょう。
コンクリートやモルタルなどを用いながらコンクリートブロックを積んでいく擁壁は練り積み式擁壁、コンクリートやモルタルなどを使用しないでコンクリートブロックを積んでいく擁壁は空積み式擁壁と言います。
●石積み擁壁
石積み擁壁とはその名の通り石を積んでいき擁壁を作っていく工事のことをいいます。
セメントなどを用いながら石を積んでいく擁壁は練り石積み擁壁、モルタルなどは使用せずに大きい石の間に小さい石を挟みながら積んでいく擁壁は空石積み擁壁と言います。
擁壁工事の費用相場は?
擁壁工事の費用相場は、1平方メートル当たり約3万円から約10万円といったところでしょう。
もちろんこちらはあくまでも相場ですので工事の内容や条件などによっては、大幅に値段が違ってくる可能性もあります。
例えば、小さめの傾斜地で40万円といった工事費用がかかるとして、大きめの傾斜地で鉄筋コンクリート擁壁の工事をする場合は400万円といった工事費用がかかるという場合もあるかもしれないです。
あくまでもこの費用は目安ではありますが工事内容によっては、大幅に値段が違ってくる可能性があるということは覚えておくとよいでしょう。
分譲地の場合土地代金に擁壁工事費用が含まれていることが多い
これから高低差のある土地に家を建てる場合などは、 先ほどご紹介してきました擁壁工事の費用くらいの費用がかかってくるかもしれないです。
しかし、分譲地の場合、土地代金に擁壁工事の費用が含まれているということが多いでしょう。
土地を購入する際には、擁壁工事費用が土地代金に含まれているか確認しておくことです。
擁壁工事が高額になりやすい場合について
擁壁工事には、高額になりやすい場合というのがいくつかあるでしょう。
例えば、
・ 急な傾斜地の場所で工事する場合
・ 大きな重機が入らないような場所で工事する場合
・ 道路が狭く通行制限をしなくてはいけない場合
などです。
以下では、 擁壁工事が高額になりやすい場合についてそれぞれ解説していきます。
● 急な傾斜地の場所で工事する場合
急な傾斜地の場所で擁壁工事を行う場合は工事費用が高額になりやすいでしょう。
例えば、傾斜が比較的穏やかで地盤がきちんとしている土地よりも、急な傾斜地で地盤が弱い土地では高額な費用がかかってきやすくなります。
● 大きな重機が入らないような場所
大きな重機が入らないような場所で擁壁工事を行う場合は、工事費用が高額になりやすいでしょう。
大きな重機が入らず、小さな重機で土を運んだりするということは往復の回数も多くなり、手間も時間もかかりやすくなります。
そうなればやはり工事期間も長期間かかりやすく、工事費用は高額になってしまいやすいでしょう。
● 道路が狭く通行制限をしなくてはいけない場合
道路が狭い場所で擁壁工事を行う場合は、通行制限を行わなくてはいけなくなるかもしれないです。
通行制限をするということは人件費も追加でかかってきますので、やはり工事費用が高額になりやすいでしょう。
既存の擁壁を壊す際は撤去費用が必要
既存の擁壁があるにも関わらず 、撤去して新たな擁壁を設置したいという場合もあるでしょう
例えば、既存の擁壁が建築基準法に合っていない場合や経年劣化で劣化してしまっている場合、家の敷地を広げたいため新たに設置したいなどで擁壁工事を行いたい場合もあるかもしれないです。
そのような場合などは、擁壁の撤去を検討することもあるかと思いますが、撤去作業には撤去費用がかかってきます。
撤去費用は、擁壁の大きさや作業場所などによっても大幅に違ってくるためどのくらい工事費用がかかるかというのは難しいところです。
しかし、擁壁の撤去費用にも高額になりやすい場合というのがあり、擁壁が高く面積が大きい場合はやはり撤去の時間もかかりますし、道路が狭い場所で撤去作業をする場合は往復の回数が増えやはり工事期間が長くかかりやすく、人件費も多めにかかってくるでしょう。
まとめ
私たちが擁壁工事を検討することは頻繁にあるものではないかもしれませんが、街では擁壁工事で作られた擁壁がたくさんあります。
擁壁工事は、私たちの普段の生活の中で身近に行われている工事であるといえるでしょう。
擁壁工事の費用は、擁壁工事をする土地の傾斜や道路の大きさなどによっても、大幅に値段が違ってくる場合があります。
しかし、擁壁工事の費用が高額になりやすい場合というのはありますので、費用が気になるという方は高額になりやすい場合についても確認しておくとよいでしょう。