下水道引き込み工事をする際にかかってくる費用はどれくらいか、皆さんはご存じでしょうか？
新築の家に住む際やトイレのリフォームをする際などに、下水道引き込み工事が必要になってくる可能性があります。
今回の記事では、下水道引き込み工事の費用相場や、下水道・浄化槽・ボットン便所にかかる費用についてもご紹介していきましょう。
下水道引き込み工事とは？
下水道引き込み工事とは、家の排水口からでてくるトイレやお風呂の排水などを、公共下水道管に流すために行う工事です。
公共下水道管を通った排水は、排水処理場で浄化され河川に流されます。
新築の家を建てたときや、浄化槽式トイレから公共下水道に切り替える時、ボットン便所から公共下水道に切り替える時などに、下水道引き込み工事は必要になってくる可能性があるでしょう。
下水道引き込み工事には大体いくらくらいかかるのか？
下水道引き込み工事の相場は、大体30万円～50万円ほどになります。
例えば、1メートルあたり1.5万円ほど下水道を引き込むのにかかり、家から水道本管まで50メートル距離がある場合は「50メートル×1.5万円」で「75万円」です。
このように、家から下水道本管までの距離によっては、50万円以上かかってくる可能性もあります。
また、最終マスが道路の反対側にある場合や、水道管の口径の大きさなどによっても、工事費用は違ってくるでしょう。
新築の家に下水道を引き込む際の工事費用相場
新築の家に下水道を引き込む際に、家の近くに最終マスがある場合は、大体30万円～50万円くらいの工事費用がかかってきます。
先ほどもでてきたように、家から下水道本管までの距離が遠い場合や最終マスが道路の反対側にある場合などは、50万円～100万円くらいかかってくる可能性もあるでしょう。
浄化槽式を下水道に切り替える際の工事費用相場
合併浄化槽式トイレを下水道に切り替える際は、簡単な工事であれば大体10万円～20万円くらいの工事費用がかかってくるでしょう。
また、合併浄化槽の撤去にかかる費用相場は、5～7人槽で3万円から7万円くらいです。浄化槽を掃除していない場合は別で清掃費用が2万円から4万円くらいかかってくるでしょう。
工事環境によっては、もっと費用がかかってくる可能性もあります。
ボットン便所を下水道に切り替える際の工事費用相場
ボットン便所（汲み取り式トイレ）から下水道に切り替える際には、大体60万円～100万円くらいの費用がかかってきます。
下水道工事費や、トイレ本体・トイレオプションなどの費用を合わせるとこのくらいになるでしょう。
汲み取り式トイレから水洗式トイレに切り替えるには費用が高額になる可能性もありますが、水洗式トイレにするメリットはたくさんあります。
例えば、水洗式トイレにすることで、虫が発生しにくくなったり悪臭が軽減したりする可能性があるでしょう。
下水道・浄化槽・ボットン便所の費用はいくらくらいかかるのか？
下水道や浄化槽・ボットン便所は初期費用以外にも、定期的にかかってくる費用があります。
下水道や水洗トイレに切り替える際には、工事費用以外にもこういった定期的にかかってくる費用を確認しておくとよいです。
以下では、下水道・浄化槽・ボットン便所の費用についてご紹介していきます。
下水道の費用
下水道の利用には、水道代がかかってきます。毎月使用した水道量に合わせて、水道料金が請求されるため、毎月費用がいくらかかるかは人によって違ってきます。
水道を利用すればするほど下水道料金もかかってきますので、水道の使い過ぎには注意が必要です。
浄化槽の費用
浄化槽は、清掃代や点検代などが定期的にかかってきます。
浄化槽の清掃は、毎年1回ほど必要で、清掃費用の相場は1回2万円～4万円ほどです。
浄化槽の点検は、年に3、4回ほど行い、点検費用の相場は1回5000円くらいとなります。
その他、ブロアーの電気代や法定検査費用などがかかってくるでしょう。
ボットン便所の費用
ボットン便所は、定期的に汲み取り費用がかかってきます。
汚水がタンクにたまっていくので、バキュームカーを呼んで定期的な汲み取りが必要です。1回の汲み取り費用は大体4000円程度かかってくるでしょう。
下水道引き込み工事費用以外にもかかってくる費用がある
下水道引き込み工事をする際は、工事費用以外にもかかってくる費用がいくつかあります。
例えば、設計手数料や分岐管理手数料など、各種手数料がかかってくるでしょう。また、加入金や基本工事費を自治体に支払う必要があります。
工事費用以外にも、こういったその他費用がかかってくるため、工事を検討する際は工事費用と合わせて確認しておくとよいでしょう。
水道の引き込み工事が高額になりやすい条件とは？
水道の引き込み工事は、高額になりやすい条件があります。
高額になりやすい条件とは、
・水道本管が家の近くにない
・幹線道路沿いの家
などです。
以下で、それぞれの高額になりやすい条件について解説していきます。
水道本管が家の近くにない
家の近くに水道本管がない場合は、水道の引き込み工事が高額になりやすいです。
家から水道本管までが10メートルで1メートルあたり1.5万円かかる場合、15万円かかってくることになります。もし家から水道本管までが100メートルの場合、150万円となり、距離によって金額に大きく差が出る可能性があるでしょう。
家の周りに建物があまり建っていないという場合は、家から水道本管までの距離が遠くなりやすいです。
その他の条件によっても、工事費用は変動することもありますが、家から水道本管までの距離は工事費用に大きく影響してくるでしょう。
幹線道路沿いの家
幹線道路沿いの家に住んでいる場合も、水道の引き込み工事費用が高額になりやすいです。
交通量の多い幹線道路ですので、道路のアスファルトは厚めに設計されています。
頑丈な幹線道路を掘削するのは、通常の工事より時間もかかりやすいですし、工事費用も高くなりやすいです。
下水道は結局お得か？
下水道が結局お得かは、人によって違ってくるでしょう。
下水道はどのくらい水道を利用するかによって毎月かかってくる費用は違ってきますし、引き込み工事にかかる費用も家の立地などによって違ってきます。
下水道が整備されていない場所に住む場合、浄化槽を設置することもあるかと思いますが、後々下水道が整備された際には、3年以内に下水道への切り替えが必要です。
その場合は、浄化槽の撤去費用などがかかってきてしまうため、工事費用をたくさん負担しなくてはならなくなり、最初から下水道を利用していた方がお得という可能性もあるでしょう。
下水道が整備された地域では3年以内に下水道への切り替えが義務に！？
先ほどもご紹介している通り、下水道が整備された地域では3年以内に下水道の切り替えが必要です。
入居する当時は下水道が整備されていなくても、数年後にその地域で下水道が整備される可能性はあるでしょう。
これから家を検討する場合は、自分が住もうとしている地域で下水道が整備されているのか、下水道が整備されていなくても今後下水道整備の予定があるのかは、一度確認しておくとよいです。
下水道工事には補助金制度もある
地域によっては、下水道工事の補助金制度を用意しているところもあります。
補助金制度の条件などは、各市区町村によって違ってきますので、ホームページなどを検索して確認しておくとよいでしょう。
まとめ
下水道引き込み工事をするには、大体30万円～50万円ほどの工事費用がかかってきます。
しかし、あくまでも相場の価格ですので、家の立地条件や家と水道本管までの距離などによっては50万円以上かかってくる場合もあるでしょう。
下水道が結局お得かは、人によって違ってきますが、下水道整備がされた地域では3年以内に下水道に切り替えることが義務となっています。
現在住んでいる地域や住むことを検討している地域で、今後下水道が整備される予定があるのかきちんと確認しておくとよいでしょう。
また、下水道工事には補助金制度を用意している市区町村もあるため、そちらも合わせて確認してみてはいかがでしょうか。
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