ブロック積み工事をする前の解体工事について

ブロック塀の新設の際に既存のブロック塀が設置されている場合、ブロックの解体工事が必要です。

ブロック塀の解体工事は、その他にもどういった場合に必要になってくるのでしょうか?

また、ブロック塀の解体作業の流れはどういった流れで進んでいくのでしょうか?

今回の記事では、ブロック積み工事をする前のブロック塀の解体工事についてご紹介していきます。

ブロック積み工事

ブロック積み工事は、大まかに言いますとモルタルなどを用いながらブロックを積み上げていき家の門や塀などを作る工事のことです。

土留や隣人の家との境界線を作ることもあるでしょう。

ブロック積み工事にはブロックを積み上げる以外に以下などの作業があります。

  • 掘削作業
  • 砕いた石を転圧機で固める作業
  • 型枠
  • 鉄筋を設置してコンクリートを流し込む作業
  • 塗装作業

ブロック積み工事をする前に解体工事が必要!?

既存のブロック塀がある場合は、新設する塀のブロック積み工事をする前に解体作業が必要になるでしょう。

その他にも、ブロック塀を解体する必要がある場合とはいったいどういった場合なのでしょうか?

解体が必要なブロック塀の特徴として以下などが挙げられます。

  • グラグラしているブロック塀
  • 傾いているブロック塀
  • ヒビがはいっているブロック塀
  • 高すぎるブロック塀
  • 建築基準法に合っていないブロック塀

それぞれの特徴について解説していきます。

グラグラしているブロック塀

グラグラしてしまっているブロック塀は、倒壊の危険性が高まっていますので解体作業が必要です。

長く使っていると経年劣化でグラグラしてしまうという場合があります。

また、地震によってグラグラしだしてしまったという場合もあるでしょう。

ブロック塀がグラグラしていているのを放置していると、時間が経過するにつれさらに倒壊の危険性が高まってしまうため注意が必要です。

傾いているブロック塀

傾いてしまっているブロック塀というのも、倒壊の危険性が高まっている状態です。

こちらも経年劣化が原因で傾いてしまっている可能性や、地震などの影響で傾いてしまった可能性もあります。

どちらにしても、傾いてしまっている状態のブロック塀というのは倒壊のリスクが高まっていますので、速やかに対策を講じなければいけない状態と言えるでしょう。

ヒビがはいっているブロック塀

ヒビがはいってしまっているブロック塀というのも、倒壊の危険性が高まっていると言えます。

小さなヒビの場合は、補修作業で済むこともありますが、大きなヒビの場合は解体作業が必要になる可能性もあります。

小さなヒビであっても、ヒビが入った部分から水分が入っていき鉄筋の劣化が進んでしまう可能性もあるでしょう。

高すぎる塀

塀の高さが高すぎる場合にも、解体作業が必要になってくるでしょう。

建築基準法による塀の高さの制限の条件は、2.2m以下です。

制限が決められる前に建てられた塀などは、2.2m以上のものもありますが、高すぎる塀は倒壊の危険性が高まってしまいますので、解体作業が必要になってくるでしょう。

建築基準法に合っていない塀

建築基準法に合っていない塀は、解体作業が必要になってくるでしょう。

建築基準法で定められているブロック塀の条件は、以下の通りです。

  • 高さ2.2メートル以下
  • 高さ2m以下の塀の場合厚み10㎝以上
  • 高さ2mを超す塀の場合厚み15㎝以上

建築基準法がまだ制定されていない時代につくられた塀などは、建築基準法に合っていないものもあるでしょう。

倒壊の危険性を少しでも減少させるために、自分の家の塀が建築基準法に合っているか確認しておくと良いでしょう。

塀が建築基準法に合っていない場合は、速やかに解体工事の検討が必要です。

塀が建築基準法に合っている場合でも、ブロック塀にひびが入っていたり、傾いていたりする場合には解体工事が必要になってくる可能性があります。

地震などによってブロック塀にひびが入ったり、傾いたりしてしまう可能性もありますし、経年劣化でひびが入ったり傾いたりしてしまう場合もあるでしょう。

ブロック塀の耐用年数は約30年といわれていますので、30年以上経過しているブロック塀も、倒壊の危険性が高まっている可能性があるため注意が必要です。

解体作業の流れ

解体作業は、どのような流れですすんでいくのかというと、大まかな流れは以下のようにすすんでいくでしょう。

  1. 業者に依頼する
  2. 近所の人にあいさつする
  3. マーキング・コンクリートカッター入れ
  4. 解体工事開始
  5. コンクリートガラを処分
  6. 清掃作業

以下で、それぞれの工程についてご紹介していきます。

業者に依頼する

まずは、解体工事をしてくれる業者に依頼します。

提示された見積もりや工事内容などを確認し、納得できれば契約していきます。

解体工事の費用をなるべく抑えたいという場合、安い見積価格を提示されたところに頼みたいと考えるでしょう。

しかし、業者を費用だけで決めてしまうのは避けた方が良いでしょう。

安い費用を提示されたという理由だけで即決してしまうと、工事内容がずさんだったということもおおいにあり得ます。

近所の人にあいさつする

業者への依頼が完了したら、次は近所の人への挨拶をしていきます。

ブロック塀の解体作業をする際には、工事の音や振動などが発生する可能性があります。

そのため、近所の人たちに迷惑をかけてしまうかもしれないです。

ご近所さんトラブルをなるべく避けるためにも、きちんと工事の前に挨拶をし、工事をすることを通知しておくことが大事でしょう。

マーキング・コンクリートカッター入れ

マーキング・コンクリートカッター入れとは、解体作業をするところと解体作業をしないところを区別するために行います。

間違えて違うところを解体してしまわないようにすることで、余計なトラブルを軽減できるでしょう。

スムーズに工事を進めるためにも、必要になってくる工程になります。

業者が提示してくれた見積もりにこの工程が含まれているか確認しておきましょう。

解体工事開始

解体工事を開始していきます。

手作業や重機などで作業をしていくことになるでしょう。

解体工事は、状況にもよりますが1日~1週間程度で完了します。

コンクリートのガラを処分

解体工事で出たコンクリートのガラを回収し、処分場まで運びます。

コンクリートのガラは、産業廃棄物ですので、きちんと産業廃棄物としての処分が必要です。

清掃作業

解体しなかったブロックが残っている場合は、そこにセメント補修などを行うでしょう。

解体した後はコンクリートの破片などが散らばっていますので、清掃を行います。

清掃作業が完了すれば、解体工事の作業も大体終わりです。

解体工事の際に気をつけたい点

解体工事の際に気を付けておきたい点がいくつかあります。

特に以下などの点に注意しましょう。

  • ブロック塀の所有権を確認する事
  • 業者立会いのもと近所の人に説明をする

ブロック塀の所有権が自分なのか隣の家の人なのか、あるいは両方なのかというのがブロック積み工事を行う際にとても重要になります。

隣の家の人に所有権があるにもかかわらず勝手にブロック塀を解体してしまった場合、トラブルになってしまう可能性もあるため注意が必要です。

所有者がお互いという場合も、もちろん隣の家の人と相談は必要です。

自分が所有者という場合も、工事の音や振動などで迷惑をかけてしまうことがあるかもしれないため、隣の家の人に挨拶・告知をしておきましょう。

また、解体費用について誰が費用を払うのかという際にも、ブロック塀の所有者が誰なのかとい点が重要になります。

例えば、自分が所有者という場合は自分が支払う・お互いが所有者という場合はお互い半分ずつ出し合うなどしてすすめる場合もあるでしょう。

また、解体工事の際に気を付けておきたい点は、近所の人に工事の事を説明する際には業者立ち合いのもと行うという事です。

素人だけで工事の事を説明しても、十分に納得してもらえる説明ができないかもしれません。

業者の方たちにも立ち会ってもらい、解体工事についてきちんと説明してもらうことで後々のトラブルをなるべく避けることができるでしょう。

解体工事にかかる費用

一般的に解体工事費用には以下などが含まれています。

  • 解体作業費用
  • 廃材処分費用
  • 運送費用

解体作業費用の相場は、1平方メートルあたり5,000円~10,000円程度です。

ブロック積み上げ工事の費用も同じくですが、解体作業の費用も1平方メートル当たりの費用から算出されることが多いようです。

解体作業の施工日数や、手作業での作業なのか、重機を使っての作業なのかなどによって費用は異なります。

補助金制度

解体工事には、補助金制度が利用できる場合があります。

自治体によって補助金制度がある場合とない場合があります。

また、補助金制度がある場合でも補助内容などが異なることがあるでしょう。

解体工事の費用を抑えたいという方は、自治体のホームページなどを確認しておくとよいでしょう。

まとめ

解体工事の際には、自治体によっては補助金制度を利用できる可能性があります。

費用をなるべく抑えたいという方は、補助金制度について自治体のホームページなどで確認してみると良いでしょう。

また、解体工事の際には、気を付けておきたい点がいくつかあります。

ご近所の人には、解体工事を行う前に業者の方と一緒に挨拶を済ませておきましょう。

また、ご近所さんとのトラブルをなるべく避けるためにも、誰がブロック塀の所有者なのかをしっかりと確認しておきましょう。

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