すでに擁壁があっても擁壁工事が必要になる場合がある?

●擁壁工事は 新規で家を建てるときだけではなく、中古の家を購入した際などにも必要になってくる可能性があります。

なぜなら既存の擁壁があった場合でも、その擁壁が現在の建築基準法に当てはまっていない可能性などがあるからです。

今回の記事では、既存の擁壁があった場合でも擁壁工事をしなくてはいけなくなる場合についてご紹介していきます。

擁壁工事とは?

擁壁工事とは、簡単に言いますと高低差のある土地などで壁を作る工事のことをいいます。

これは、斜面などが崩れるのをなるべく防ぐために行う工事です。

例えば、高低差のある土地の上に家を建てた場合、家が建っている土地の斜面が崩れるとなると大変なことになるでしょう。

そういった事態をなるべく防ぐためにも擁壁工事が重要です。

2メートル以上の高低差がある土地では多くの場合、擁壁工事が必要となってきます。

各自治体によって高低差の測り方というのは異なる場合がありますので、高低差が2メートルぐらいあるかなという場合には、各自治体に申請が必要か確認してみると良いでしょう。

2メートル以上の高低差がなくても、土砂崩れの危険性がある場合などは、擁壁工事が必要となるかもしれないです。

また、既存の擁壁があったとしても、擁壁工事が必要となる場合もあるでしょう。

既存の擁壁があっても擁壁工事が必要になる場合とは?

既存の擁壁があっても擁壁工事が必要になる場合とは、
例えば

・既存の擁壁が経年劣化している場合

・既存の擁壁が建築基準法に合っていない場合

・既存の擁壁にヒビや亀裂などが入っている場合

などが挙げられるでしょう。

以下で、それぞれの擁壁工事が必要になる場合についてご紹介していきます。

既存の擁壁が経年劣化している場合

これから住む予定の場所で、すでに擁壁が設置されているという場合もあるでしょう。

擁壁を設置する必要がある土地を購入する場合でも既存の擁壁があった場合、擁壁工事は必要ないと思われるかもしれませんが 、既存の擁壁があったとしても、場合によっては擁壁工事が必要となってくる可能性があります。

例えば、既存の擁壁が経年劣化している場合というのは、擁壁工事が必要となってくる可能性があるでしょう。

擁壁工事が必要となった場合は、既存の塀を解体撤去してから新規で擁壁を設置する必要があります。

既存の擁壁が建築基準法に合っていない場合

既存の擁壁が建築基準法に合っていない場合というのも、擁壁工事が必要となってくる可能性があります。

古い擁壁などは、現在の建築基準法には合っていない場合も多いでしょう。

例えば、石を積んで作られた石積みの擁壁などはコンクリートなどを用いて作られている必要があります。

ただ石を積み上げただけの擁壁は、現在擁壁とは認められていないです。

既存の擁壁があった場合でも、現在の建築基準法に合っているか購入前に確認しておくのが良いでしょう。

既存の擁壁にヒビや亀裂などが入っている場合

既存の擁壁に、ヒビや亀裂などが入っている場合にも注意が必要です。

擁壁にヒビや亀裂などが入っている場合は、補修作業をするか場合によっては擁壁を撤去して新規で擁壁を設置する必要が出てくるでしょう。

擁壁工事の費用について

擁壁工事の費用は、土地の環境や擁壁の大きさなどにもよりますが、 大体1平方メートルあたり3万円から10万円くらいの費用がかかってくるでしょう。

擁壁工事をする場所が狭くて小さめのトラックしか入らない場合は、車両を往復する回数も多くなり手間もかかりやすいため、工事費用は高額になりやすくなる傾向があります。

また、前面道路が狭い場合などは、通行制限をしなくてはいけなくなる可能性もあり、その場合人件費なども追加でかかってきてしまうでしょう。

分譲地を購入する場合は、土地代金に擁壁工事の費用が含まれている場合が多いです。

擁壁工事の費用が土地代金に含まれているかどうかは、分譲地を購入する前に確認しておくと良いでしょう。

擁壁工事の補修費用について

既存の擁壁があったとしても、ヒビや亀裂が入っている場合などは補修する必要が出てくるかもしれないです。

その場合の補修費用は、どのくらいかかるのかと言いますと、小さめのヒビが入っているところを補修する場合などは、大体1平方メートルあたり1万円~2万円くらいの補修費用がかかってくるでしょう。

擁壁工事の解体費用について

擁壁が劣化していたり、建築基準法に合っていなかったりする場合などは、 解体をして新規で擁壁を設置する必要が出てくるかもしれないです。

その際の解体作業には、解体費用がかかってきます。

解体作業の費用は、擁壁工事の費用と同じように、土地の環境や擁壁の大きさなどによって大きく異なってくる可能性があるでしょう。

やはり擁壁が大きければ大きいほど費用も高額になりやすいですし、擁壁工事を行う場所の道路が狭く、大型トラックなどが入らない場合は手間がかかり、費用も高額になりやすいです。

このように解体作業の費用も土地の環境や擁壁の大きさなどによって異なってくるため、一概にどのくらいというのは難しいのですが、数十万円から数百万円くらいの費用はかかってくると覚えておくと良いでしょう。

まとめ

すでに、擁壁がある土地を購入するという場合でも、擁壁工事が必要になってくる可能性があるでしょう。

既存の擁壁が経年劣化していたり、ヒビや亀裂が入っていたり、建築基準法に合っていなかったりする場合もあります。

そういった擁壁などを放置していると、倒壊のリスクも高まってしまう可能性がありますので、注意が必要です。

小さなヒビなどであれば補修作業で済む場合もあるかもしれませんが、場合によっては擁壁を解体撤去し新規で擁壁を設置する必要が出てくるかもしれないです。

そういった場合には、擁壁工事の費用や解体撤去費用がかかってきます。

擁壁工事の費用や解体作業の費用というのは、擁壁工事を行う場所や擁壁の大きさなどによっても大きく異なってくる可能性があるため、一概にどのくらいかかるのかというのは難しいところです。

擁壁工事の費用や解体作業の費用がどのくらいかかるのかというのが気になる方は、専門の業者さんに確認してみると良いでしょう。